事例研究

エボラブルアジア新株予約権(有償ストックオプション)の発行

株式会社エボラブルアジアが下記要領にて有償新株予約権を発行しました。

発行日 発行価額 前日終値 行使価額 発行価額/時価
2016/7/25 1円/株 4,720円 4,720円/株 0.021%
新株予約権の数 希薄化効果 株価変動性 配当利回り 無リスク利子率 行使期間
405個
(1個当たり100株)
0.70% 54.31% 0% -0.219% 満期まで10年
(H29/10/1 ~ H39/9/30)

*希薄化効果 = 増加普通株式数 ÷ 発行済株式総数

プレスリリースへのリンク
 
また、この有償ストックオプションには下記のノックアウト条項が付されています。
(ノックアウト条項:一定の条件を達成しなければ、ストックオプションの行使が出来なくなる条項)
 

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① 1)平成 29 年 9 月期、平成 30 年 9 月期、平成 31 年 9月期のいずれかの連結会計年度にかかる連結損益計算書の営業利益が 15 億円を超過した場合において、割当てを受けた本新株予約権を行使することができる。

2)新株予約権者は以下の区分に従って、新株予約権の全部または一部を行使することができる。
(ア)平成 29 年 9 月末日以降は、割当てられた新株予約権の 3 分の 1 について行使することができる。
(イ)平成 30 年 9 月末日以降は、割当てられた新株予約権の 3 分の 2 について行使することができる。
(ウ)平成 31 年 9 月末日以降は、割当てられた新株予約権の全てについて行使することができる。

なお、権利行使可能となる新株予約権の数に 1 未満の端数が生じた場合は、これを切り捨てるものとする。

② 新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社または当社関係会社の取締役、監査役または従業員であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は、この限りではない。

③ 新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。

④ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

⑤ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

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つまり、この有償ストックオプションは割当者にとって、下記の意味があることとなります。

・ストックオプションの割当時に1円/株の払込が必要

・払込を行うと、株式会社エボラブルアジアの株を4,720円で取得可能になる

・よって、将来株価が上がった時(例えば5,000円/株になった時)に行使・譲渡すれば、280円/株(5,000円/株 - 4,720円/株)の譲渡益が得られる
譲渡益には20.315%の所得税しか課税されない

・ただし、ノックアウト条項に抵触した場合、ストックオプションを行使できるとは限らない。

有償ストックオプションには上記のようにノックアウト条項が付されることが通常であり、将来における行使の確実性が担保されないため低い価額(1円/株)で発行可能となります。

(有償ストックオプションの発行自体はあくまでストックオプションの公正価値発行のため、取締役会決議による発行が可能)

なお、株式会社エボラブルアジアの直近期(2015年9月期)の営業利益の額は3.1億円程度です。

今回発行の新株予約権を行使するためには、少なくとも営業利益が15億を超える必要があるため、ノックアウト条項としてはかなり厳しく、また、それゆえに1円/株という極めて低い価格での発行が可能となります。

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