事例研究

コンドーテック 新株予約権(有償ストックオプション)の発行

コンドーテック株式会社が下記要領にて有償新株予約権を発行しました。

発行日 発行価額 前日終値 行使価額 発行価額/時価
2016/7/20 30円/株 746円/株 746円/株 4.02%
新株予約権の数 希薄化効果 株価変動性 配当利回り 無リスク利子率 行使期間
670個
(1個当たり100株)
0.24% 21.790% 3.083% -0.328% 満期まで2.90年
(H29/7/1 ~ H31/6/30)

*希薄化効果 = 増加普通株式数 ÷ 発行済株式総数

プレスリリースへのリンク
 
また、この有償ストックオプションには下記のノックアウト条項が付されています。
(ノックアウト条項:一定の条件を達成しなければ、ストックオプションの行使が出来なくなる条項)
 

-------------------------------------------------------

①新株予約権の割り当てを受けた者(以下、「新株予約権者」という。)は、当社が平成29年3月期における当社有価証券報告書記載の連結損益計算書(連結損益計算書を作成していない場合は損益計算書)において連結経常利益が3,551百万円を達成した場合にのみ、 各新株予約権者に割り当てられた本新株予約権を上記の期間において行使することができる。

②新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社又は当社子会社の取締役、監査役、執行役員又は従業員であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退 職、その他正当な理由がある場合は、この限りではない。

③新株予約権者が死亡した場合、その相続人による権利行使は認めない。

-------------------------------------------------------
 
 
つまり、この有償ストックオプションは割当者にとって、下記の意味があることとなります。

・ストックオプションの割当時に30円/株の払込が必要

・払込を行うと、コンドーテック株式会社の株を746円/株で取得可能になる(746円/株は割当日前日の終値)

・よって、将来株価が上がった時(例えば1,000円/株になった時)に行使・譲渡すれば、254円/株(1,000円/株 - 746円/株)の譲渡益が得られる
譲渡益には20.315%の所得税しか課税されない

・ただし、ノックアウト条項に抵触した場合、ストックオプションを行使できるとは限らない。

有償ストックオプションには上記のようにノックアウト条項が付されることが通常であり、将来における行使の確実性が担保されないため低い価額(30円/株)で発行可能となります。

(有償ストックオプションの発行自体はあくまでストックオプションの公正価値発行のため、取締役会決議による発行が可能)

なお、コンドーテック株式会社の直近期(平成28年3月期)の経常利益は連結ベースで3,544百円程度です。

今回発行の新株予約権を行使するためには、平成29年3月期の連結経常利益が3,551百万円を超える必要がありますが、7百万円程度の増益で達成可能なため、ノックアウト条項としてはかなり緩めの設定であると言えます。

一方、有償ストックオプションの発行価額自体は30円/株と、直近株価の746円/株に対して4%程度の水準のため、極めて低い価格での発行が行われています。

メールでのお問い合わせ

(ストックオプションの価値評価については、こちらからお問い合わせください)