事例研究

株式会社ファーマフーズ 新株予約権(有償ストックオプション)の発行

株式会社ファーマフーズが下記要領にて有償新株予約権を発行しました。

発行日 発行価額 前日終値 行使価額 発行価額/時価
2016/4/6 90円/株 453円/株 453円/株 19.9%
新株予約権の数 希薄化効果 株価変動性 配当利回り 無リスク利子率 行使期間
559個
(1個当たり100株)
0.20% 85.40% 0.0% -0.175% 4.5年
(H30/11/1 ~ H35/4/5)

*希薄化効果 = 増加普通株式数 ÷ 発行済株式総数

プレスリリースへのリンク
 
また、この有償ストックオプションには下記のノックアウト条項が付されています。

(ノックアウト条項:一定の条件を達成しなければ、ストックオプションの行使が出来なくなる条項)
 
 
① 新株予約権者は、平成29年7月期及び平成30年7月期の監査済みの当社損益計算書(連結財務諸表を作成している場合は連結損益計算書)において、経常利益の累計額が次の各号に掲げる条件を満たしている場合に、割当てを受けた本新株予約権のうち当該各号に掲げる割合を限度として本新株予約権を行使することができる。

(a) 300 百万円を超過した場合: 50%
(b) 400 百万円を超過した場合: 80%
(c) 500 百万円を超過した場合: 100%

② 上記①における経常利益の判定において、適用される会計基準の変更等により経常利益の計算に用いる各指標の概念に重要な変更があった場合には、当社は合理的な範囲内において、別途参照すべき適正な指標及び数値を当社取締役会にて定めるものとする。

③ 新株予約権者は、新株予約権の権利行使時においても、当社または当社関係会社の取締役、監査役または従業員であることを要する。ただし、任期満了による退任、定年退職、その他正当な理由があると取締役会が認めた場合は、この限りではない。

④ 新株予約権者の相続人による本新株予約権の行使は認めない。

⑤ 本新株予約権の行使によって、当社の発行済株式総数が当該時点における授権株式数を超過することとなるときは、当該本新株予約権の行使を行うことはできない。

⑥ 各本新株予約権1個未満の行使を行うことはできない。

 
 
つまり、この有償ストックオプションは割当者にとって、下記の意味があることとなります。

・ストックオプションの割当時に90円/株の払込が必要

・払込を行うと、株式会社ファーマフーズの株式を453円/株で取得可能になる(453円/株は割当日の株価)

・よって、将来株価が上がった時(例えば1,000円/株になった時)に行使・譲渡すれば、547円/株の譲渡益が得られる
譲渡益には20.315%の所得税しか課税されない

・ただし、ノックアウト条項に抵触した場合、ストックオプションを行使できるとは限らない。

有償ストックオプションには上記のようにノックアウト条項が付されることが通常であり、将来における行使の確実性が担保されないため、低い価額(90円/株)で発行可能となります。
(有償ストックオプションの発行自体はあくまでストックオプションの公正価値発行のため、取締役会決議による発行が可能)

有償ストックオプションの付与対象者に制限は無く、一般的には役員・従業員に付与することが多いです。これは、株価が上がることのメリットを全社員で享受することが可能となり、経営陣のみならず、従業員1人1人のレベルで株価を意識することへのモチベーションにつながる効果も期待されるためです。

また、業績条件をつけることで、「ストックオプションが行使可能になる=会社の業績が上がっている=株価が上がっている」という図式が成り立つため、既存株主の理解も得られやすくなります

(ストックオプションの価値評価については、こちらからお問い合わせください)
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