ストックオプション価値評価

ストックオプション価値評価

ストック・オプションとは?

ストック・オプションとは、新株予約権(あらかじめ定められた条件で会社から株式を購入できる権利)のうち、特に労働・役務提供の対価として役員・従業員等に対し付与されるものです。

ストック・オプションは、株式を購入できる権利であるため、付与された者は、ストック・オプションを行使するもしないも自己の判断で行うことになり、権利行使し株式を売却して利益になる場合は行使し、そうでない場合には権利を放棄することができます。

したがって、付与後の株価が上昇することにより大きな利益を得ることができるため、役員・従業員の業績向上に関するモチベーションを高めるためのインセンティブプランとして活用することができます。

 

ストック・オプションの利益及び課税関係

ストック・オプションは、税制非適格型の場合、付与時点での株価を行使価格とし、権利行使時において、その時の株価と行使価格(付与時株価)との差額が利益(①給与所得)となります。

行使時点では未実現の利益であるにも関わらず課税される点、さらに、一般に税率が高いとされる給与所得課税(最高45%+住民税10%)となる点が、税制非適格型の大きなデメリットとされています。

また、実際に売却した場合には、売却時の株価と行使時の株価の差額が売却益(②譲渡所得:税率20.315%)となります。

一方、税制適格ストック・オプションとなるように事前に設計することにより、①と②をあわせて売却時の譲渡所得課税とすることができ、課税のタイミングを遅らせ、かつ、税額(税率)を少なくすることが可能です。
 
 
ストックオプションの課税関係

 
*税制適格要件
税制適格ストック・オプションとして扱われるためには下記の要件全てを充足する必要がある。

①発行形態:無償発行
②付与対象者:会社及びその子会社の取締役・執行役・使用人が対象 (監査役、外注先、法人向け発行は対象外。また、非上場会社の場合は、発行済株式総数の1/3超を有する大口株主も対象外となる)
③行使価額:付与時の時価以上 (付与された従業員等のインセンティブとなるよう、時価発行されるのが通常)
④権利行使期間:付与決議日後、2年を経過した日から10年を経過する日まで
⑤権利行使限度額:年間1,200万円まで (当該金額は株式の時価ではなく権利行使価額の合計額である点に留意。また、1,200万円を超えた部分のみが要件から外れるのではなく、その超えることとなった権利行使全てに対する部分が課税対象となる点にも留意が必要。)
⑥譲渡制限:譲渡禁止が要件(ストックオプション自体は有価証券であり、譲渡禁止を規定しない限りは譲渡可能となる。)
⑦権利行使により取得した株式の保管委託等:発行会社と証券会社または金融機関との間であらかじめ一定の管理等信託契約を締結し、個人が取得した後に、当該証券会社または当該金融機関等で保管又は管理等信託がされることが必要

 
 

ストック・オプション等のインセンティブ報酬の種類

ストック・オプションは、役員や従業員のインセンティブ報酬として用いられますが、ストック・オプションや株式を活用したインセンティブ報酬はその目的により以下の種類があります。

インセンティブ報酬の種類 内容
株式報酬型ストック・オプション
(税制非適格)
株式を報酬として受け取ることを目的とし、オプションの権利行使価額を低く(通常は1円に)設定して、実質的に株式と同等の価値を付与対象者に与えるスキームです。

主に役員退職慰労金の代替として用いられることが多いです。税制非適格であり、通常は行使時に給与所得となりますが、設計により退職所得とすることで、税務メリットを得ることが可能です。
 
通常型ストック・オプション
(税制適格)
株権利行使価格を付与時点の株価以上に設定し、権利行使時までに株価が上昇した場合にのみ、その差額を報酬として受け取ることができるものです。

主に、従業員向けのインセンティブプランとして用いられることが多いです。税務上、ストック・オプションは権利行使時に給与所得として課税されますが、一定の要件を満たす場合には税制上優遇措置が適用され、権利行使時に課税されず、売却時に譲渡所得として課税されるという税務メリットを得ることが可能です。
 
有償新株予約権 適正な時価により新株予約権を役員や従業員に有償で付与するスキームです。上場後の役員・従業員のインセンティブプランとして、上場前の創業者株主等の大口株主に対するインセンティブプランとして活用されます。

税制適格を検討することなく、税制上、売却時に譲渡所得として課税されるメリットがあります。付与を受ける側が有償にて払い込みを行う必要がありますが、業績条件をつけて、払込額を低く設計することが可能です。
 
譲渡制限株式 一定期間の譲渡制限の付いた株式を役員に付与するスキームです。上場後の役員のインセンティブプランとして活用されます。

平成28年の税制改正により、役員報酬として付与された一定の譲渡制限付株式(リストリクテッド・ストック)による給与について、事前確定の届出を不要とすることで損金算入の対象とすることとされたため、今後活用例が増加するものと思われます。
 


ストック・オプションの設計・評価を専門家に依頼する必要性

ストック・オプションは、役員・従業員に対するインセンティブ報酬として付与されるものであることから、その効果を最大化するためには、各企業の状況に応じた最適なプランニングをする必要があります。

また、適切に設計を行わないと、税制上のメリット(税制適格等)を受けられなくなったり、過大な税務リスクを負うことになります。

さらに、ストック・オプションは役員・従業員が提供する役務に対する報酬として付与されることから対価性が認められることとなり、通常の現金支給と同様に費用計上が必要とされています。この評価には、通常、連続時間型モデルであるブラック・ショールズモデルや、散時間型モデルである二項モデルが利用されます。

また、有償新株予約権においては、様々な行使条件を付与することにより評価額を減少させることができ、このような場合にはモンテカルロシミュレーションによりストック・オプションを評価する必要があります。

このように、ストック・オプションの効果を最大化し、リスクを最小化するためには、税務、会計、公正価値評価のあらゆる観点から専門家による検討・設計・評価が必要となります。
 
 

弊社の提供するサービス

ストック・オプションの設計、公正価値評価、導入・開示支援までワンストップ・サービスをご提供しております。

サービスメニュー 実施内容
ストック・オプション設計
株主・役員・従業員のメリットを最大化させるストック・オプションの設計
およびプランニングサポート
公正価値評価 ブラック・ショールズモデル、モンテカルロ・シミュレーション等による
新株予約権の公正価値評価業務
導入支援 新株予約権の発行に必要な機関決定のスケジューリング
および関連資料の作成サポート
開示支援 新株予約権の発行に伴う開示・IR実務サポート



Stand by Cグループの強み

1設計~開示支援までのフルサポート

ストック・オプションの導入には、各企業の付与目的に応じた設計が必要となり、そのためには、会計、税務、ファイナンス、開示実務等のあらゆる専門的知識・経験が求められます。

Stand by Cグループは、ストック・オプションの実務に精通した会計士により、設計から評価、上場後の開示実務までフルサポートし、経営者・実務ご担当者のきめ細かいご要望にお答えします。



2公正価値評価の専門家による正確な評価

企業価値評価は、企業のステージ、設計内容によりブラックショールズモデル、二項モデル、モンテカルロシミュレーション、財産評価基本通達による評価等の中から最適な評価方法を選択し評価する必要があります。

有償新株予約権においては、設計内容により評価額を減少させることができ、そのためには合理的な評価手法により算定する必要があります。

Stand by Cグループでは、ストック・オプション評価のみならずM&Aによる株式評価、PPAなどの公正価値評価の実務経験が豊富なプロフェッショナルによる、正確かつ効果的な評価業務が可能です。





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